はじめる前に知っておきたいこと

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パソコンを買う前に知っておきたいこと十か条

更新日: 2025.11.07 利田 盛宏

パソコンを買う前に知っておきたいこと十か条は、IT事業や仕事の成功を左右する重要なポイントです。

1. 用途と予算を明確にする

「インターネットとOfficeソフトだけ」「動画編集がしたい」「最新のPCゲームをプレイしたい」など、何に使うかでそのパソコン(PC)の必要なスペック(性能)が全く異なります。最初にパソコンの用途を決めましょう。

2. 形状(フォームファクタ)を選ぶ

「ノートPC」「デスクトップPC」「一体型PC」「ミニPC」などが有り、その形状は様々です。

  • ノートPC: 持ち運びがしやすく、バッテリー駆動時間の間ならコンセント要らずで動作します。
  • デスクトップPC: 性能と拡張性を重視できる据え置き型PCで、設置スペースにより省スペース型やタワー型などある。拡張スロットは、数年に一度アップグレードされるために注意が必要である。
  • 一体型PC: 省スペースだが、拡張性や修理が難しい場合が多いが、スタイリッシュなPCが多い。
  • ミニPC: ノートPCからの技術で製造された基盤や部品を使ったコンパクトな据え置き型PCである。一部のミニPCには、外部GPUユニットと接続できる機種もある。
3. 基本性能(CPU、メモリー、ストレージ)のバランスとその機能性
  • CPU(例えば頭脳): インターネット利用だけならCore™ 3、Officeソフト利用ならCore™ 5、動画編集ならCore™ 7などを選択すると残念に思うことは少ないと思われる。もしも、AIを利用する作業を要するならCore Ultraシリーズを検討すると良いだろう。IntelのCoreシリーズのCPU以外にAMDのRyzenシリーズもある。また、MacではAppleシリコンと言う名前のMPU(マイクロ・プロセッサ・ユニット)が、Mac本体に搭載されている。
  • メモリー(例えば作業台): 複数のソフトを同時に動かすために重要な部品である。最低8GBは、必須と言われている。快適性を求めるなら16GBを強く推奨しているメーカーは多い。
  • ストレージ(例えば保管庫): SSD(NVMe対応)が必須になっている。容量は256GBで、できれば512GB以上あると安心である。ハードディスクは、安価で大容量だがデータの転送速度の遅さがネックである。
  • オプティカルディスク(例えば鞄): CD-Rから始まった光ディスクの補助記憶装置は、DVD-RやBD-Rへと技術を進歩させてきました。最近では音楽や映画を楽しむ時は、ストリーミング再生が主なのでこれらオプティカルディスクは不要と思われる場合もある。また、この代替手段としてUSBメモリーやSDカード、外付けのSSD、外付けハードディスクを利用するPCユーザーもよく見られる。
  • 無線LANとBluetooth(ブルートゥース)(例えば電話): インターネットを利用するにはNTTやdocomo、au、ソフトバンク、楽天モバイルなどのインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)から回線の契約を取り付けなければなりません。ルーターとの有線接続は、高速な接続を提供されますが、接続にはルーターとその規格に合うLANケーブル、本体側にLANポートを要します。LANポートが無いノートPCには無線ルーター(親機)と無線LANアダプター(子機)との接続でインターネットを利用する事が可能です。この場合は、無線LANの子機がパソコン側に搭載または外付けで実装されている事が必須となっています。この手の無線LANのモバイルWi-Fiは、携帯することのできる物もあります。そのバッテリーが、へたった場合は有償で交換も可(確認が必要)。また、Bluetoothは、スマートフォンとの連携や周辺機器との連携で使用する事が多い様です。これも規格が多くバージョンの高い物ほど高速です。最近では、衛星回線を利用したインターネット回線を提供する会社も現れました。
4. 拡張性とメンテナンス性

デスクトップPCは、ネジ式などで開閉できてメモリーやストレージを交換できるようになっている物が非常に多い。また、ノートPCや一体型PC、ミニPCは、メモリーやSSDが基盤に直接ハンダ付け(オンボード)されていて、後から交換や増設が一切できない物もある。長く使うならSSDの交換やできればメモリー増設が可能なモデルが望ましいだろう。

5. バッテリー交換の可否

ノートPCの寿命は、バッテリーの寿命とも言えるでしょう。最近の薄型ノートPCは、バッテリーが本体に内蔵されており、ユーザー自身での交換が非常に困難(メーカー修理必須)です。もしも、ノートPCのバッテリーに寿命が、やってきた場合は附属のACアダプターで給電を行えるでしょう。ACアダプターの使えない場所では、ノートPCのバッテリーを交換する以外に使えなくなります。バッテリーの持ちは、メーカーや機種によって町々です。

6. BIOS(バイオス)/UEFIの設定

USBブートの可否: OSの再インストールやデータ救出、Linuxの試用など、万が一のトラブル対応や高度な使い方をする際に必須です。多くの機種で可能ですが、一部の安価なPCや特殊なPCでは設定が制限されている場合があるために確認しておくとベストです。

7. ディスプレイ(画面)の品質と解像度

毎日見る部分ですので、解像度は最低でも「フルHD(1920x1080)」を選んでください。パネルの種類は、「IPSパネル」の記載があるかを確認しましょう。安価なPCやゲームPCの多くは、視野角が狭いパネル(TNパネルなど)が使われているので、色味が悪く見えることもあります。ノートPCや一体型PCに付いているカメラ機能には、シャッターが付属している物があります。これは、プライバシー保護のために付けられた物です。

8. ポート(接続端子)の種類と数

「USB Type-C(Thunderbolt対応か)」や「USB Type-A(従来のUSB)」「HDMI(モニター接続用)」「SDカードリーダー」など、自分が使いたい周辺機器が、変換アダプタなしで接続できるか確認しましょう。特に薄型ノートPCは、端子が極端に少ない傾向があります。また、ノートPCの一部にはmicroSDカードのスロットのある機種もあります。

9. キーボードとタッチパッド、マウスの品質

意外と見落としがちなのがキーボードです。キーの配列(特にEnterキー周辺)に癖のあるレイアウトになっていないか、打鍵感(キーストローク)は浅すぎないか、可能なら店頭で実機を触るのが一番です。また、タッチパッドはメーカーにより、滑り心地や機能が異なります。この部分が故障した場合はメーカー修理か、マウスなどの周辺機器で代替方法でPCの操作を行います。マウスは、手のサイズや用途により多種多様な周辺機器のひとつです。

10. 保証(サポート)とレビュー

「1年保証」が一般的な保証となっている様ですが、メーカーによっては「3年保証」などを安価に追加できる場合もあります。国内メーカーか海外メーカーかでもサポート体制は、異なる様です。また、購入前には「機種名 不具合」や「機種名 レビュー」などで検索して初期不良などがないか確認しましょう。購入方法は、家電量販店の他に価格.comなどのWebサイト経由でパソコンショップを探して、そちらで購入する方法もあります。


これらの点に注意した上で信頼できる販売店を見付けて下さい。