Webサイト制作を依頼する前に知っておきたいこと十か条
更新日: 2025.11.15 利田 盛宏
Webサイト制作を依頼する前に知っておきたいこと十か条は、プロジェクトの成功を左右する重要なポイントです。
1. 目的とターゲットを明確にする
依頼する側が、「何のために」「誰に」届けるWebサイトなのかを明確に持っていることは最も重要です。
- 悪い例: 「かっこいいサイトが欲しい」
- 良い例: 「30代の女性に新商品の認知度を上げて、ECサイトの購入ボタンを押してもらう」
目的(お問い合わせ獲得、採用強化、ブランディングなど)が、明確でないと制作会社も最適な提案ができません。
2. 予算と希望する納期を具体的に伝える
「いくらまで」の予算で「いつまでに」必要なのかを最初に伝えましょう。これにより、制作会社は「その予算内でできることとできないこと」を明確に線引きできる為に現実的な提案をしてくれます。
3. 制作会社の実績(ポートフォリオ)を確認する
その制作会社が、自分の作りたいWebサイトの「業種」や「規模感」に近い実績を持っているかを確認します。
- デザインのテイストは、好みか?
- BtoBサイトの制作経験は、豊富か?
- ECサイト(ショッピング機能)の構築実績は、有るか?
4. 見積書の「作業範囲」を詳細に確認する
見積書で「総額」だけを見るのは危険です。「何が、どこまで含まれているのか」を詳細に確認しましょう。確認すべき項目は、次の通りです。
- Webページは、何ページ分か?
- スマートフォン対応(レスポンシブデザイン)は、含まれるか?
- ブログやお知らせを自分で更新する機能(CMS)は、含まれるか?
- 記事の原稿作成や、写真や動画の撮影は含まれるか?(別途、費用の掛かることが多いです)
5. コミュニケーションの「相性」と「担当者」を確認する
Webサイトの制作は、1ヶ月から長い時は数ヶ月に渡る共同作業です。担当者(ディレクターや営業)との相性は、重要です。
- こちらの意図を正確に汲み取ってくれるか?
- 専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれるか?
- レスポンス(返信)は、早いか?
6. CMS(コンテンツ管理システム)の更新内容の案件を固める
CMSを組み込んだWebサイトの場合、Webサイトの公開後に「誰が」「どこを」「どれくらいの頻度で」更新したいのかを明確に伝えます。
- 「お知らせだけ更新したい」のか、「実績ページに情報を頻繁に追加したい」のかによって、必要なシステムの設計(CMSのカスタマイズの度合い)が変わります。それに伴って費用も変動します。
7. 公開後の「運用・保守」体制を確認する
Webサイトは「作って終わり」では有りませんので、Webサイトの公開後がスタートです!
- セキュリティアップデートは、誰が行うのか?
- サーバーの障害発生時には対応してくれるのか?
- 簡単なテキスト修正やバナーの差し替えは、月額費用で対応してくえるのか?
- 「運用と保守」が、契約に含まれているのか、それとも別途契約が必要かを確認しましょう。
8. サーバーとドメインの「管理権限」を確認する
Webサイトを公開するための「サーバー(例えば土地)」と「ドメイン(例えば住所)」の契約者(所有者)は、必ず依頼主(あなた)名義になっているかを確認してください。
制作会社名義になっていると、将来別の会社に管理を移したい時や関係が悪化した場合にWebサイトを「人質」に取られてしまうリスクが有ります。
9. 著作権や所有権の「帰属」を明確にする
納品されたWebサイトのWebデザインやソースコード、写真などの素材の「権利」が、誰にあるのかを契約前に確認します。通常は、制作費の支払いの完了を以って、著作権(所有権)は依頼主に譲渡されるのが、一般的ですが、契約書に明記してもらうのが最も安全です。
10. 契約書を必ず締結する
口約束やメールのやり取りだけで進めるのは、絶対に避けてください。上記の(1)から(9)を確認した「作業範囲」「金額」「納期」「権利関係」などをすべて明記した「業務委託契約書」を必ず取り交わしましょう。
これらの点に注意した上で信頼できるパートナー(制作会社)を見付けて下さい。